99作品のうち、約20作品をご紹介してまいりました『ときめきの富士』
今回で一旦お休みさせていただくことになりました。
最後の作品は、富士五湖の一つ、本栖湖で撮影されたとても美しい作品『一本の道』
この作品の撮影の裏側と、最近いらした長崎の『あんでるせん』についてお話をお聞きしました。

「あの一万円札は額に入れてますよ。八つに折りたたんで、ここの手からこっちまで、ひらひらと蝶々のように飛ぶんですよ。ここのサイン、マスターがしてくれましたけど、『ロッキーさんがお金に困って、この一万円を使いたい時は、このサインが自然に消えます』と言われました」と、おっしゃるロッキーさんですが、実際に目の前で見ても信じがたい光景です。

まさに、蝶々のようにヒラヒラと空中を飛んで、一万円札が手から手へと移動します。
お客様のお財布から出した一万円札ですから、なんの仕掛けもありません。
そのお札にマスターがサインしたものが、ロッキーさんのサロンには飾ってあるので、サロンにうかがえば、見ることができます。

「私が年に2回『アンデルセン』に行くのは、マスターが心の中で言ってることが聞こえるんです。それは、いろんな規則とか常識とか、これやっちゃいけないとか、こんなの無理だとか、そういうことは勝手に決めてることです。『本来人間は自由自在ですから、決めたこと、やりたいことはすぐ実現できるんだよ。早く気づきなさい』ということを、ショーを通じて教えてくださっていると思うんです。行ってから帰ってくると、サロンは大繁盛になりますし、お客さんからも喜びの声がいっぱい入ってくるので、またお礼参りに行くんです、春と秋に……」と、ロッキーさん。

目の前で見ても『信じがたい』というセリフが飛び出すほどに、ミラクルな「ショー」を『あんでるせん』のマスターは見せてくださいます。
ただ、ロッキーさんがおっしゃるように、制限を設けているのは、実は人間自身の側であり、本来の可能性は無限大だということを、目に見える形にしてくれているのだと思います。

同じ空間で、そのミラクルを体感することで、パワーを共有できるというのも、本当にそうなのでしょう。

ロッキーさんの作品も、まさにミラクル。
普通ではあり得ない風景を、一枚の画像の中に撮りこみます。

今の世の中では、フィルターを使ったり、画像の加工をすることで、自由に色も形も変化させることができてしまうのですが、それらを一切使わずに、あるががままの姿をそのまま撮影するからこその価値が、確実に存在しています。

そこには、作家としての信念やパワーがそのまま表れるので、見えない力も働いて、一つの作品が誕生するのでしょう。
『自分の力』を信じなくては生まれない世界だと感じます。

作品を通して、ロッキーさんは私たちに教えてくださっているのだとも思います。

「『本栖湖』って聞いたことありますか?千円札の後ろの……。私が一番好きなのは、夜明けの瞬間も好きなんですが、そこはアマチュアカメラマンを含め、一般の人を含め、その時間帯には山ほど人が集まります。真っ赤な朝焼けを見たいし、でも、99%空振りになるんです。富士山のこの辺から朝日が出ますよね?そして一時間かけて、すーっと、富士山の頂点を通るんですが、その頃には誰もいないんです。この日、頂点に来て、非常に大きく太陽が写って……」と、ロッキーさんがおっしゃるように、まるでお月さまかと思うほどに大きな太陽が輝いています。

そしてその太陽の真下には、遠目に見たら気づかないほどに、うっすらとしたシルエットの『富士山』
真っ青な空の色に溶けて消えてしまいそうな『富士山』と、『本栖湖』の湖面。
そこに太陽の光が投げかけた一筋の光の道が、キラキラと湖面に揺れています。

おそらく、撮影する前からロッキーさんの頭の中には、この作品の完成した画像はあったに違いないと思うのです。

ロッキーさんの頭に中にあったからこそ、この作品は誕生し、この美しい『ときめきの富士』の姿で、太陽の光も富士山のエネルギーも、見る側の心に響くように繋がっていくのです。

「ここに(富士山のふもと)龍が走っています。雲になって、ざわめいて……。ここに光の反射が湖に映っている。陽はサンサンと輝いている。これは、『夢を信じて今を堂々と皆さん進んでください。必ず実現するよ』と太陽と富士山が言ってくれたような気がするんです。僕は感謝してるんです。『ロッキー、お前に見せてやるからおいで』と言われたような気がしまして、『この見せてやる景色を、ひとりでも、早く心に響く人に広めなさい』と言われたような気がするんです」と、おっしゃるロッキーさん。

作り手の想いがなくては始まりませんが、想いがあって、技術もあって、チャンスがあって、その一瞬のタイミングにすべてが重なるというミラクルなのです。

でも、誰もがその人独自のミラクルを起こせるのだと、『あんでるせん』のマスターも、ロッキーさんも、ショーや作品を通して伝えてくださっているように感じます。

今回は、もう一つ作品をご紹介してくださいました。

「今日、もう一つ作品があるんです。今度はみんなの故郷の写真をお見せします。『ザ・ミルキーウェイ』、天の川です。富士五湖の中に、『西湖』という湖があります。『河口湖』の横にあります。この黒色は全部青木ヶ原樹海ですから……」と、ロッキーさん。

画面の上6分の5くらいが「空」という作品=『ザ・ミルキーウェイ』
空には輝くばかりの天の川。
下のほうに青木ヶ原の樹海と富士山があります。

見ていると、天の川の小さな星々に吸い込まれていくような感じがします。

「この写真に、この前、語りかけるようにしてる人がいたんですよ。自分の故郷があるんでしょうね。あるいは空気だったかもしれない。水だったかも。石だったかもしれない……」と、ロッキーさんご自身も、思いを馳せます。

気の遠くなるような長い長い時間の流れの中、やはり気の遠くなるような、遥かかなたの星の瞬き。
おそらく、光が私たちの目に映った、たった今この瞬間にはすでに存在していない星々が、ロッキーさんのこの作品を通じて、その光のもつエネルギーを届けてくれているのです。

できることなら、五反田のサロンでたくさんの『ときめきの富士』に出会って、作品のエネルギーを受け取っていただきたいと心から思います。

詳しくは動画をご覧くださいませ。

■ ロッキー田中 ときめきの富士 公式ホームページ
● 皆が見たことのない、なんとも言えない素敵な富士山の写真が、ここにあります。

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現代の北斎 ロッキー田中の『ときめきの富士』一覧