おしゃれで居心地の良い空間『ビジョナリーワーク・ガレージ』は、交通の便もとてもよく、小田急線の代々木八幡駅と、千代田線の代々木公園駅から本当に目と鼻の先、30秒位で到着できます。
このスペースのオーナーである、ミラクカンパニー株式会社、代表取締役の鵜川洋明さんに、お話をうかがいました。

代々木八幡は、最近注目されているおしゃれなお店がいっぱいあって、もちろん代々木公園もすぐそばなので、お散歩がてら訪れる町として最高です。

そんな素敵なエリアの3階建てのビルの3階に『ビジョナリーワーク・ガレージ』があります。
ちょっと古い建物の味気ない階段を上がり、扉を開けたとたん、目の前に広がる世界に、きっと驚かれると思います。

木がふんだんに使われているナチュラルなインテリアと空気感が、居心地の良さを作り出し、まるで自分の部屋のごとく、くつろげます。

その中でもひときわ目を引くのがカウンター。これはもう本当に一目見たら忘れられないカウンターです。
色とりどりの木をモザイクのように使った可愛らしい見た目なのですが、実は『廃材』を使っているとのこと。

「そうです。床もそうですが、基本的に廃材をいっぱい使っています。場としてのコンセプトは、ビジョナリーワークという、前回もお話しした、『自分がしたいことをして生きる人を一人でも多く増やす』というきっかけの場所としてのコンセプトなんです。空間のコンセプト、アップサイクルっていうのって、基本的に廃材や段ボールを使っているんですけど、元々のものよりも価値を上げる形で再利用するというのが、アップサイクルです」と、おっしゃる鵜川さん。

コンセプトが時代を牽引する考え方で、素敵です。

椅子や、奥にある棚は、段ボール製。
きっちり、隅々までコンセプトにあわせた家具を使っているので、バラバラなのに、ちゃんと統一感があるのです。

さらに続けて、鵜川さんは教えてくださいました。
「このでかいテーブルも、六分割できるんですが、これも廃材です。床も工事現場のもともとの足場板ですし。奥のスペースの柱は、東京の森の間伐材を自分で切りに行ったんです。友人で林業をやっている人がいまして、『いいよ』と言ってくれて。ヒノキなんですけど、乾燥させて使っています」

自分で木を切りに行くという感覚も素晴らしいとしか言えません。
今、木材は、色々な意味で改めて注目を浴びています。
海外では8階建て、9階建ての木造建築がどんどん出てきており、耐震性、防火性にも、木材は適していることが分かってきているのです。
新しい国立競技場にもふんだんに木材が使われ、設計者の隈研吾先生が作られている建物は木材を多用されています。

そして、こちらはさらに廃材。

「新しいものも魅力があるんですが、使えるものでしたら捨てる必要もないですし、むしろ良い味が出ていていいなと思います。色々な廃材をいろんなブロック状にカットして……。どっかの何かに使われていたりするんです。学校の卒業制作だろうなぁとか、何故このシールを貼ったの?とか、この色を使われるって結構すごいんじゃないの?とか……」と、パーツひとつ一つに想いを馳せながら、にこやかにお話してくださる鵜川さん。

どこかでどなたかが使われていた『廃材』
多くの方の手を経て、その人たちの人生の何かを経て、ここにやってきている。
たくさんの物語がぎゅっと凝縮して一つの作品となった、まるでパッチワークのような感じで素敵です。

廃材を主に使う発想を以前からお持ちだったのかと尋ねると……

「どうですかね?地球にいいことじゃないですか?自分がやってることが良いことにつながるという感覚をイメージしたいなと思って。その時に、もともとこういう空間づくりみたいなことは前職でもやっていましたから、いわゆる『新しいものを普通に作る』みたいなのは、イヤだったんです。新しいものは、人工的なものになってしまいます。まあここも人工物なんですが……。そういう感じがあまり好みじゃなくて。結構カフェ巡りが好きで、カフェノートなどを作ったりしてました。僕が好きな空間というのは、木の空間が多いんです。『いい味出してる』っていうか。新しいものよりも、古いものが好きだったり。そういう感じがあったので、それをイメージした時に、廃材を使ってやってみようかなと思いました」と、鵜川さん。

カフェと見まごうようなこちらの空間では、様々なワークショップが開催されています。
そのワークショップの参加者の方々にも、きっとこの場所が良い影響があるはずです。

鵜川さんご自身も、「これは言葉のあやかもしれませんが、僕が目指している人、こうあって欲しいっていうのは、大きな意味ではあるんですが、人それぞれ個性があって、その人がそう行きたいという事がその人の全てだと思うので、それが、『ここに来たから』という感じよりは、『ここも一つのきっかけ』になって、『何か凄い変わったよ』という感じになってればいいなと……」

人が変化していくきっかけは、些細なことだったりします。
ヒントの1個や2個、その方自身がそこに気づいて掴み取って、羽ばたいて行く……、『ビジョナリーワーク・ガレージ』は、この空間にいるだけでそういう感じになるかもしれません。

「場作りの時って、ファシリテーション=場を進行する。運びのデザインというものと、中身=コンテンツのデザインと、もう一つ、空間デザイン、3つの掛け合わせでデザインするってよく言うんですけど、結構その空間の影響って大きいんです。大きな窓があるか無いか?香りがいいか?目に映るものが心地良いか味気ないのか、身体で感じる部分じゃないですか、空間って……」と、鵜川さんはおっしゃいます。

しっかりとした軸を基に、作られている空間だということが、言葉の端々に感じられます。

前回お話しいただいたように『流れる方向を決めて流される』とおっしゃっていた感覚と、積み重ねられた知識や経験が相まって出来上がった空間が『ビジョナリーワーク・ガレージ』なのだと思います。

この場所に興味を持たれた方は、ぜひ、こちらで開催されているワークショップに足を運んでみていただきたいです。

詳しくは動画をご覧くださいませ。

■Visionary Workという働き方を提唱している会社
ミラクカンパニー株式会社(MeRAQ COMPANY inc.)