『寿司』『富士山』『忍者』という、3つのワードは、海外の方から見た日本のイメージ。
この中から、『忍者』を選んで、エンターテイメントとして、『歌う女忍者KUNO1(クノワン)』を作り上げ、日本をアピールする活動をなさっている、あきじさんに、お話をうかがいました。

女忍者のことを、『くのいち』と言いますが、『いち』を『ワン』にして、『KUNO1(クノワン)』としたのは、海外を意識しているためとのこと。

そう、忍者の姿をした女性が、歌って踊るユニットが、『KUNO1(クノワン)』なのです。

「今の時代だからこそ、友好のために改めて日本を世界にアピールしたい。世界の中に日本が色んな意味でもっと存在感をもってほしい。そんな時代が来たのではないか?と思っています」と、あきじさん。
ではなぜそこで、『忍者』なのでしょうか?

あきじさんは、さらに続けます。
「私たちは、『歌う忍者』というくらいですからエンタメをやっています。エンタメには様々なスタイルがあります。でも、私たちの一番の目的として、歌うことよりも世界と一緒に何かをすることです。そうしたときに、海外の方から見た『日本のイメージ』として、分かりやすいものが『忍者』であり、プロダクションに女性が多かったので、女忍者=KUNO1にしました」

そして、日本国内の『地方創生』という形で仕掛けをしていこうとした時に、あきじさんたちには、気が付いたことがあります。

たとえば、『鯖江市』と聞いて、多くの方は、どんなことをイメージするでしょうか?
すぐに答えを返してくださる方はそんなに多くはないはずです。
要するに、『福井県鯖江市』という場所を、ほとんどの方が『知らない』のです。
そして、日本人は知らないところに行きません。
でも、こういう所にこそ、沢山の方に来ていただき、知っていただきたいというのが本音。
だからこそ、情報を誘導する必要が出てくるのです。

さて、前述の『福井県鯖江市』は、実は日本一の眼鏡の街。
『眼鏡』以外にも、ここには日本一がいっぱいあります。
ですからここに多くの方を、特に外国の方を『忍者』が誘導したら面白いと、あきじさんたちは思ったのだそうです。

ところが、インバウンドの方々の旅程は当然決まっていますから、いきなりそこに別の予定を入れ込むということは、難しいのです。
そこで先に海外に出向き、直接インバウンド誘致をしなければいけないと思い立ち、あきじさんたちは行動を起こしたのだそうです。

さらに、海外の方の心をつかむには、『リズム』が決め手。
リズム無き所に外国の方はノッてこないのだそうです。
ノリノリのリズムが出た瞬間に、どこの国の方もスイッチが入るのです。

ここに、日本の文化の象徴である『アニメ』『アニソン』を活用!
今や日本の『アニソン』は、どこの国でも通用するとのこと。

そのため、あきじさんたちが海外に行った時の一曲目の選曲は、「その国で流行った日本のアニメは何か?」を調べ、そこから始めます。
この選曲によって、一気にお客様たちのノリが変わるそうです。

この辺は、特に研究し尽くすそうで、例えば東南アジアであれば『NARUTO』が、圧倒的人気。
しかし、『NARUTO』には、色々なシーズンがあるので、どのシーズンの主題歌を歌うかは、きちんとチェックしなくてはいけません。
日本の放映より2~3年遅れていますから、日本で最新のものではなく、日本の感覚では少し古い曲を、『KUNO1』が歌うと、観客のウケがとても良いとのこと。

ここに、もう一つアイテムを加えました。
日本の代表的な和楽器をぜひ紹介したいという思いから、歌いながら持てる楽器を探した結果、『三味線』が浮かび上がり、軽くて扱いやすい『SHAMIKO(シャミコ)』という小型の三味線を使うことになりました。

さらにさらに、追加したアイテムは、『折り紙』
実際、『折り紙』の人気は素晴らしく、イベントが『折り紙教室』になった瞬間に長蛇の列で満杯になったりすることもあるそうです。
「ライブを聴いてくれよ、と言いたくなるくらいです」と、あきじさん。

カラフルな紙で鶴など折れば、外国の方は大喜び。

また、国内で行う『地方創生』のイベントの際には、その土地の紙を使います。
それぞれの特徴を持った紙で作った手裏剣をステージから投げるそうです。
『折り紙』の手裏剣なら危なくないですし、まるで投げキッスのようです。
その手裏剣を受け取って持ってくれてきた方に、またプレゼントをあげるというこの企画は、ステージと客席をつなぐ素晴らしいツール、お客様にも大ウケなのだそうです。

新型コロナウィルスの影響で、今年の予定は、大幅に変更になったそうですが、逆に今はリモートによって海外が本当に近くなってきました。
リモートでどんどん裾野を広げていくということができます。
そういう意味ではコロナ様々。
やはりピンチはチャンスなのです。

今後の活躍が楽しみな『KUNO1』
ぜひとも、世界に羽ばたいていただきたいです。

詳しくは動画をご覧くださいませ。