会話をしている時、私たちは互いに「通じ合っている」と思いがちですが、それが錯覚であることは多いもの。
『数字』で表したらなんと、そのうち一桁しか伝わっていないとおっしゃるあおいくまさんに、詳しくお話をうかがいました。

前回、くまさんから「音声による会話で得られる理解の度合いは、0から9の一桁理解」
なのだと教えていただきました。

何かを伝えるために音声による会話・対話が存在します。
その音声によって鼓膜に振動が起こりますが、これは対話で発生する振動全体からするとわずか9%、残りの91%はハートの振動なのだそうです。

くまさんご自身も聞いたときにまさかと思われたとのことですが、あるテストをすると見事に証明できるのです。

そのテストでは、部屋の中にいる100人くらいの方全員にA4の紙を渡します。
スピーカー役の方に、紙に書かれた簡単な図形を見せて、それを別の部屋から音声で説明してもらいます。
スピーカー役の方は一生懸命に、「こういう風に書いてください」と伝えます。
3分くらいで終わりまして、その紙を100人から回収すると、結果、その答えが見事にバラバラだそうです。
スピーカー役の方は、「私の言っていることを全然理解してくれていない……」と、愕然とされるそうです。

逆に、良い話というのは、ハートが振動します。
涙も出てくるような話は、ハートが振動するので、確率としては70%から80%伝わっています。
でも、とってつけたような話をしていると数%しか伝わらないのです。

会話というのはどこを振動させるかが重要ということです。
真実の話であれば、かなりハートに伝わりますが、作り話では、ほとんど伝わらないということなのです。

そして、話す立場もそうですが、伝わるか否かは、聞く側にも大きく関係があります。

『きく』という文字を見てみてください。
『きく』という文字には、『耳』という漢字が使われています。

『聞く』という漢字では、『門』という漢字の真ん中に『耳』を書きますが、『耳』は一つです。
ところが、『聴く』という漢字は、『耳』に『十』『目』『心』と書きます。
これは、『耳』だけではなく、『目』や『心』に『十分』に伝わっていることを表しているということ。

『十分』に聴いたときに、聞く人の態度がそのレベルだったらかなり伝わります。
でも、聴く耳を持っていなければ、どんな話を聞いても「今日何を食べようかな?」というような他のことしか考えていないのです。

今、このラジオをお聴きの方の中でも、ついでに聴いたレベルだとしたら、せっかくのくまさんのキーワードが無駄になってしまうかもしれません。

こうしたことから、通常の会話では、100言っているつもりでも、実際には数%しか伝わらないということになります。
それでは、気持ちがすれ違ってしまって、人間関係がうまくいかなくなってしまいます。

人間関係がすれ違っている原因は、気持ちがちゃんと届いていないということが、多々あるということなのです。
それ以外にも原因はいくつもあるとは思いますが、言葉が通じていないというのはかなり大きな問題だと言えるでしょう。

夫婦間のすれ違いの根底には、この『言葉が通じていない』という現象がある可能性はとても高いのです。

「私がこんなに言っているのに!」というのは女性がよく口にするセリフ。
でも、これは一方的な女性側の視点と発言であり、女性的な発想です。

でも、男性が「俺がこんなに一生懸命言っているのに!」と言う場合もありますが、こちらも女性の立場を理解してない、男性の立場でしか見ていない発言なのです。

ちなみに、くまさんのお宅では夫婦喧嘩がありません。
くまさんは、奥様の発言を「これは妻の立場ではなく、日本の女性の立場を代表して話してくれている」と受け止めていらっしゃいます。

「こういう感性を持った話し方をするのだな。こういう受け止め方をする人もいるのだな」
と、良いアドバイスをいただいているという考えで、腹を立てることもないのだとおっしゃいます。
どんなに否定されようが、何を言われようが、ありがたい『意見』だと受け止めていらっしゃるのです。
こんな旦那様が世の男性の大多数を占めたら、世の中から夫婦喧嘩はなくなるでしょう。

最後に、男性向けに「男性は奥さまの話をどう聞いたらいいか?」
そして、女性向けに「女性は旦那さまに向けてどんな話し方をしたらいいのか?」
くまさんにアドバイスをいただこうと思ったら、お答えはひとつだけ。

旦那さまは、奥さまの良いところを箇条書きにする
奥さまは、旦那さまの良いところを箇条書きにする

くまさん曰く、「我が家では、奥さんの良いところは『100』個あるとのことです。

声がいい。料理が上手。など、『100』とはそういう視点で探してください」とのこと。

ようするに、相手の長所を認めてあげること。
現在の日本では、ほとんどの結婚が恋愛結婚です。
過去に必ず大好きだった時期があるはずです。
大好きだった時には相手のことを知ろうとする努力をしたはずです。

相手に好意を持ち、相手を認めていると、話し方も、聴き方も変化して、すれ違いは減少するはずです。

今度、次回くまさんにお会いした時に、パートナーの長所の箇条書きが「10になりました」「30になりました」という報告をできるように先に進んでいきたいものです。