武士の娘であるおばあ様の元で、武家のモノの考え方がベースの環境で育ったという作家であり、『FujiSun マリコアカデミィ』の主宰者、さらには一般社団法人武士道文化協会の理事もなさっている石川真理子先生。
先週に引き続き、さらに詳しくお話をお聞きしました。

ちょっとおさらいすると、幼稚園のころから、いただき物のケーキは、「どれでもいい」が通用しない、自分の意思で自分が食べたいものをはっきり言わないと食べ損ねてしまう、そんなあたりから自分の意見をしっかり持つということを教育され、それを紐解いてみたら、なんと武士道に通じていた、ということをうかがいました。

こうした、すばらしいご家庭でお育ちになられた先生だからこそ、気づけたこともたくさんあるはずですが、私たちは日本人ですから、日本の歴史、必ずDNAの中に何かしら刻み込まれていると思います。

「種は持ってるんだけど、芽吹いてない状態」と、真理子先生。
とても、素敵な表現です。
まさに、おっしゃる通り。
でも種があるのであれば、状況が揃えば芽吹きます。
今の時代にそういった感覚こそ必要なんじゃないかなと思います。

「すごく必要だと思います。やはり自分の人生を誰しも良い人生にしたいと思うと思う筈なんです。イヤな人生でいいなんて、言う人は一人もいないと思います。もし自分の人生を充実したものにしていきたいと思うなら、やはりここは重要なところです。それを私は『武士道』と言う形でいろんな方がそういう生き方をお話しくださいますが、私は『武士道』を通じてこのようなあり方、このような意識の持ち方、それがあなたを結果的にものすごく幸せにしますよ、と言うことをお伝えしています」と、おっしゃる真理子先生

自分の人生ですから、人任せにしない、人のせいにしない、これを多くの人が実践したら、世の中大きく変わるんじゃないかと思います。

「本当の意味で自分が幸せにならないと、簡単な話ですが、自分のことを幸せだと思っていない人が沢山いる社会ってあまり良くなさそうですね。暗いと思うんです。私はすごく子どもの時から『この世界を幸せに明るくするにはどうしたらいいんだろう?』と、なぜか考えてたんです。すごく小さい時から。3つのときにはそれを思っていて……。そのためにはどうしたらいいんだろう?ってことを、常に考えていたんですが、紆余曲折の末、自分で幸せになっていく、それが強さだと思うんです。『私は幸せ』っていうふうに自分で決めることができて、ほんとにその様に生きることができるのが本物の強さ、どんな状況でも、たとえ人が『あの人大変そう』って言ったとしても、『でも、私は幸せなんですよ』と言えるかどうか、ここなんです。そういう人がたくさん増えていったら、もっと世界は明るくなるはずだと思うんです。そのようにしたいんです」と、真理子先生はおっしゃいます。

さらに続けて、「自分で決められるので、それは、お菓子の選択から始まりましたけれども、幸せかどうかっていうのは、自分が決めること。やがてそこに自然とつながりましたので、私自身はかなりいろんなことがありましたけれども、でも、どういう状況の中でも、不思議と不幸だと思ったことは無いんです。何よりも、先祖から繋がってきて、武家のあり方というか、そういったものを身近で語らずして伝えてくれた、『ああでもない、こうでもない』じゃなくて、ほんとに自分の姿で持って伝えてくれた祖母が私への最大の贈り物です」と、真理子先生。

人生ですから、全てが順調だったわけではないはずですが、ご自分が不幸だとは思ったことがないと言い切れることに、驚きます。

しかし、言葉よりも雄弁な態度によって教わることができた環境の賜物なのかもしれません。

「言葉と姿と行動がぴったり一致してたんです。だから、言葉も本当に細やかな言葉でびしっと来るのです。『それはあなた、少し違うでしょ?』と言われただけで、『はい!そうです』みたいな感じです。『やっぱりそうだよね?改めます!』みたいな感じになりますね。逆にびしっとした感じというか、言葉は柔らかいし叱られた事は無いんですが、他のご家庭で私がとってもびっくりしたのは、大声で何かおっしゃったりとか、叩いたりするということを、私はそれは経験がなくて、ただ静かに諭されたので……」と、さらりとお話されますが、実にすごいことです。

「叩くとしても、『はい、このお手てが悪いから、このお手てを叩きます』でバチっという感じでした。『あなたが悪いんじゃなくて、このお手てが悪い。とても悪いことをしたんだから、叩きます』。注意しても2回3回、3度目があったら実力行使なんですが、例えば姿勢を保つっていう時もそうでした。背筋を伸ばしている事、いつも明るい表情でいること、ご挨拶をきちんとすること、『はい』と言うご返事を気持ちよくすること、これらが大原則だったんです。まず姿勢です。姿勢で躾係の母から3回注意されると、『こっちいらっしゃい』って言って、背中に50センチの物差しをくくって……」と、まるでドラマの中の出来事のようです。

「後はもう表情が曇って不機嫌な顔でいたりすると、『鏡を見てきなさい』と言われました。鏡を見るときは子どもながらにちょっとかわいい顔をしてみたりするんです。だからその顔でいなさいということなんです。武家というのは、江戸時代には合戦がなくなりましたので、庶民に規範を見せるという役割を担うようになりました。『武士は食わねど高楊枝』、どんな状況でも気持ち良い姿でいる。それは江戸時代の山鹿素行の山鹿語録の中にも出てくるんです。それを家の中で毎日やってたんだなということに……。ほんとにそれを身に付けると、『笑う角には福来たる』と言いますけれども、『いつもあの人は気持ちの良い返事をする』『いつも自分から挨拶してくれる』『いつもニコニコしている』『姿勢もきれいだ』と周りの方が勝手に言ってくださるんです。だから私はあまりそこで努力しなくても、そのように見てもらえるようになります。人間関係も良くなりますね。『そういう所が好き』っていう人は、やはり意識が高い方が多いと思うんです。猫背でも平気、不機嫌な顔してても全然いい、って言う人ではなくて、そういうところに気をつけている方は、ご自身も気をつけているからわかるんです。そうすると、そういう人と引き合いますので、ほんとに良いご縁が広がるんです」と、おっしゃる真理子先生ですが、これはいつでもすぐに始められる運気アップの方法だと思います。

「きっと皆さん望んでらっしゃると思うんです。だから、ご自分を整えていかれると、最初はしんどいかもしれないけれども、身に付いたらこちらのものです」と、真理子先生。

本当にその通りだと思います。
ぜひとも、取り入れられるところから始めていきたいものです。

そして、まだもっとお話をうかがいたいので来週もこの続きのお話をお聞きしていきます。

詳しくは動画をご覧くださいませ。

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