月の最初の日と最後の日。
1ヵ月間に2回満月がある時の、2回目の満月をブルームーンというそうです。
2011年の3月に撮影された、ミラクルな2枚の写真について、ロッキーさんにお話をうかがいました。

放送の中では、7回目といっておりましたが、実際には今回で9回目の『ときめきの富士』
毎月一つの作品をご紹介していただいていたのですが、今回は訳あって、2枚いっぺんにご紹介いただくこととなりました。
これで、合計10作品!
どの作品にもミラクルな撮影秘話があるので、お話をうかがってから作品を拝見すると、見る側のこちらの気持ちも一層高まります。

特に今回の2枚の作品は、別々に見た場合と、お話をうかがってから二つの作品を並べて拝見するのでは、見え方は全く変わるはず。
なぜなら、この二つの作品は、同じ日に撮影された写真であり、連続した物語があるからなのです。

ロッキーさんはおっしゃいます。
「ブルームーンってご存知ですか? それは滅多にないんです。数年に1回くらい。この日、愛を告白すると受け入れて貰えるとか、願いが叶うとよく言われるんです。2011年の3月31日なんです。10年前の3月31日。1日が満月で31日が満月で……。それなら時々あるんですが、その日にお月様が富士山の頂上に入っていくっていうのは、それこそ100年に1回位の可能性なんです。ブルームーンの日のパールムーン。富士山の頂上に朝日があるのを『ダイヤモンド富士』といいますが、お月さんだと『パール富士』っていうんです。ブルームーンの日の『パールム―ン』。奇跡的な1枚で、他にありません」

10年前、ロッキーさんは4時40分に頂上に満月が入っていくという情報をキャッチし、その2時間前に行ってみようというインスピレーションのもと、現地に2時40分に到着されたとのこと。
そして、三脚をセットし構えたら、ハート型の雲のところに満月が向かって来たのだそうです。

「これを一緒に映してみようと思って、『1、2、3、4』と数えてシャッターを閉じたわけです。そしたら通常よりも明るく映りますから、真っ黒い雲がこの様なハートの宇宙船になった。私の癖で、お月様を全部映さず、光だけでイメージ出来ればいいなと思って……。その光を受けた富士山が、夜中の2時40分、丑三つ時です。でも明るいです。通常よりも露出オーバーってやり方をしたので、ハートの宇宙船の上にかぐや姫が乗ってやってきたようになったんです」と、ロッキーさん。

ロッキーさんのインスピレーションの賜物で、ミラクルな1枚『月夜幻想』が誕生したわけです。
実物をご覧いただきたいのですが、とても幻想的で素敵です。

この、奇跡の1枚のちょうど2時間後がこちらの写真。

「読み通り、満月が入ってきました。この写真も逆さ富士になっていて、お月さんが上下にあって。さっきの雲はまだ動かないでここにいるんですね。2時間動かなかったんです。お月さんだけが動いたんです」

ブルームーンの日のパール富士ですから、『パール・ブルームーン』と、名前がついたこちらの作品も素晴らしいですし、撮影の経緯をうかがうと、この2作品は合わせて一つのモノだと感じます。

ロッキーさんは、心の中にイメージを持って確信すると、必ずイメージ通りの姿で目の前に現れるとおっしゃいます。
たしかに、現実の普通の生活の中でも、自分の中のイメージがクリアであればあるほどそっくりの現象が起こります。

「イメージが鮮やかであればあるほど、必ず目の前に現れるんです。私は富士山でそれができるようになったんです。イメージに会えるようになったんです。その前に軽やかな確信をしています。『リキまないで、鮮やかなイメージを持っている』。これは全ての人の生き方が違いますし、夢も違いますから、それを皆さんおやりになれば、自分独自の世界で、誰もやらない世界に行けますね」と、教えてくださるロッキーさん。

ちなみに、富士山は、360度全部同じ様に見えますけれども多少違うのだそうです。
「富士山と同じ形をしているのは世界中に5、60あります。ほとんどが山の中のある角度から見れば富士山に似てるっていうだけなんです。平野の中で独立峰でコニーデの形、円錐形で360度、ほぼ同じ形に見えるのは地球上で富士山しかありません。この富士山が、日本人みんなの心の中に醸成されているんです。この形はみんな心の中に待っているんです。これは何かというと、360度全方位と繋がっているということ、出会う人とつながっている、いろんなことを融合していくわけですから、おかげ様なんです。ご縁のおかげ様。頂上の7合目から上の雪の部分、あそこにいつも自分がいるんです。志がそこにある。そして裾野みんなと繋がっている。だから、おかげ様と志が両方あれば、夢語っていきますよね?」と、おっしゃるロッキーさん。

26年の『ときめきの富士』の歴史の中で、多くの方のご縁によって夢のすそ野も大きく広がって、作品を手にされた方の夢を後押ししてくれるパワーも、ますます拡大しているように思います。

素晴らしい作品群の『ときめきの富士』は、現在98作。
生涯で99作品の『ときめきの富士』と決めておられるロッキーさんですが、必ずしも順番に発表されているわけではなく、過去の作品と最新作が入れ替わることもあるのだそうです。

「あと1枚というのが時系列で順番にパッとできるわけではなくて、非常に時間がかかって、『みなさん、ときめいて待っていてください』っていう感じです。98作目だから、数的にはあと1作ですね。あと1年か2年か……」とのこと。

次の作品を拝見したい気持ちと、最後の作品となってしまう寂しい感じ。
ちょっと複雑な心境ではありますが、なにしろ、『ときめきの富士』は、ロッキーさんと富士山の特別な関係性から誕生する、宇宙的なメッセージに他ならないので、ロッキーさんが富士山に呼ばれなくなることはないようにも思えます。

これから、どんな『ときめき』が届けていただけるのか、心待ちにして、その時間をも楽しんでいきたいと思います。

詳しくは動画をご覧くださいませ。

■ ロッキー田中 ときめきの富士 公式ホームページ
● 皆が見たことのない、なんとも言えない素敵な富士山の写真が、ここにあります。

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現代の北斎 ロッキー田中の『ときめきの富士』一覧