前回に続き、テーマは『きく』ということ。
普段何気なくしている会話の中では、気にも留めていないことですが、本当はとても重要なポイントがある『きく』という行為についてうかがうとともに、今回は、くまさんの作品にまつわる秘密についてお聞きしました。

対話・会話に欠かせない『きく』という行為には、トラブルを防いでハッピーな日常を過ごすためのヒントがあると、くまさんは教えてくださいました。

かつて取り上げた『みる』に、三段活用があったように、『きく』にも三段活用があることにくまさんは、気づかれました。

第一段階は、耳で『きく』
単なる鼓膜の振動です。残念ながら肝心の中身がない音の状態です。
第二段階は、新聞の『聞』の字である『聞く』
右側と左側の両方の耳でいくつもある意見をきちんと聞く、という意味であり、「状況をありのままに受け止める」という段階です。
第三段階は、『聴く』
ありのままにきくと同時に音だけではなく五感を総動員して『聴く』わけです。

前回の対話の効果で触れた91%の領域であるハートの振動をもたらす聴き方をするということで、『聴く』という行為の達人になれるようです。

ついつい日常的には音だけのやり取りになりがちな会話も、掘り下げるとこんなにも深いものになるのです。

ところで、上記のイラストをご覧いただくとわかるように、くまさんが作成されているシートは、実にシンプルな作品です。
そして、この作品群はとうとう、4000枚を超えたのです。

しかし、くまさんはなぜこういう作品を大量に生み出していらっしゃるのでしょうか?

「本当の原点は幼稚な思いつきです。私は勉強が嫌いで、喋るのはいいんですが、書くのは苦手です。ところが40歳頃から、自分でも本を作ってみようと言う思いつきが出てきました。1ヵ月でA4の紙1枚分書けば、1年で12枚。10年続けば120枚。そのくらい続けば簡単な冊子ができる。それがスタートです」と、くまさん。

しかも、初期のころは、文章を書くのが苦手なくまさんですから、イラストを切り抜いてペタっと貼り、その隙間にちょこちょこと文章を書いて完成という、今のスタイルとはだいぶ違う内容でした。

さらにくまさんは、「人によっては文章を見事にわかりやすく書けます。でも私は苦手ですから、それを工夫してできるだけ書く面積を減らそうという下心が、今日のこの作品のベースです」と、おっしゃいます。
実際に過去の作品と比べると、最近の作品は、文字の数は減っていますが、作品の中身も、見た目のクオリティーも、年々上がってきていて、くまさんの歴史、進化がよくわかります。

きっと、文字の数が減って記号的な形に集約をしてみることで、『聞く』『見る』など、漢字一文字ずつの形や意味に、深く注目できるようになったのかもしれません。

「基本的な手抜きのズルが、自分的に漫画チックに表現すると。『きく』の三段階も、低いレベルだと、ただ聞くだけ。もう少しレベルが上がると両方の意見を聞くことができる。さらに上がって『聴く』になると、『耳』『目』『心』できいて、『十』(プラス)、『十分観察しなさいよ』というふうに、自然と枝葉がだんだんついてきました。私的に消化した表現の仕方です」と、まさにくまさんらしい解釈です。

実際には、シートを見ただけでは、理解しにくいとこともあり、受け手しだいで、如何様にも解釈ができますが、解説してしまうと、その解説一本に絞られてしまいます。
どちらがいいのかは、悩ましいところです。

ところが、くまさんご本人は、「一番大事なのは自分のために一番消化しやすい、それがいいのです。30年前のスタートの時は私自身幼稚な表現だったと思います。そこから10年後20年後と成長してきました。同じテーマでも表現の仕方が変わってきています。ほぼほぼ同じ内容でも、違う形で描かれているものがあります」と考えていらっしゃいます。

確かに、ほぼ同じ作品が何枚も存在していますが、それこそが、くまさんご自身の進化であり、新たな気づきが表現されているところなのです。

見る側にとっても、自分の年齢や経験を重ねたことによって、表現と消化が違ってきます。
たとえば、昔読んだ小説をもう一度読み返すと、「こんな話だったんだ」と、以前以上の気づきを得ることがあるように、一人の人間の中でさえ、同じである必要はないのです。

ですから、受け取る方によって十人十色で構わないのです。

そして、このくまさんの作品は、多くの方が生きていく上で、役に立つ知恵の宝庫。
くまさんご自身、多くの方の人生相談に答えていらっしゃっていて、相手の方と作品のマッチングに関しても、年々レベルアップされていて、どんどん名医になっているようです。

「提供する側の自己満足に終わっては何の意味もありません。最初は自己満足でしたが、現在4000枚にまで増えました。続けているとだんだんバージョンアップします」と、実に楽しそうなくまさん。

色々な意味で、くまさんの気づきをヒントを活かしていただけたらいいのではと思います。
詳しくは、動画をご覧くださいませ。

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