● 2019年4月14日放送
『命』の大切さは分かっているつもりでも、日常の中では、向き合えているかと問われれば、即答できないかもしれません。
向き合う時間をいただいたので、改めて感じたことをお話してみました。
いつか必ず、人の命は終わります。
頭ではわかっていて、覚悟もしていても、それでも、やはり身近な人間の旅立ちは、ショックなものです。
わたくしごとで恐縮ですが、昨年、兄を亡くし、つい先日母を見送ることになりました。
表面では平静を装っているのですが、心の中は揺れまくり、日常的なことにまで支障をきたし、周りの方にご迷惑をかけ通しの数ヶ月でした。
そして、この『ラジオ番組』という特別な環境を与えていただいていることに、今更ながら感謝しております。
ゲストの方や、お聴きくださっているたくさんの方に、どれほど心を支えていただいていることか……、本当にありがたいです。
色々なことが、私のせいで止まってしまっていても、番組だけは穴を空けることはできないですから、番組を続けることに必死になりました。
そうすると、少なくとも一週間に一度、放送のおかげでリセットされます。
『ラジオdeハピネス』という番組に、すごく助けられました。
さらにこの、『ハッピーへのパスポート』というコーナー。
私が経験してきた、幸せへの道筋をお話してきましたが、心の中を棚卸しするために役に立ってくれています。
今回も、このようにお話ができるコーナーがあるというのは、とても恵まれているわけなのです。
そして先日、母を見送ってみて、思うことが色々とあります。
亡くなった母は、晩年、認知症を患っていました。
長生きをすることが、良いことだと、『長寿』を目指している風潮ですが、あくまでも、『健康』であることが重要で、『長生き』することは、その『健康』が土台にあってのことだと、しみじみ思った数年間でした。
ドンドンと自分でなくなっていく認知症の状態や、病気を抱えた状態での『長生き』は、決して幸福とはいいがたいものです。
医療の現場も、介護の現場も、少しでも命の最後を引き伸ばすことを目指しています。
家族としても、当然、少しでも長く生きていてほしいという気持ちがそこにあるので、つい『延命』を望んでしまいます。
自然界に生きている動物たちは、自分の寿命が尽きる時、食べ物を食べなくなり、徐々に衰弱し、命を終えていきます。
ところが、人間は、自らが食べられなくなっても、栄養剤の点滴や、呼吸も機械によって支えられ、身体を生かしてしまいます。
これは、とても不自然なことのように私には思えます。
当然のことですが、『別れ』は辛いです。
ずっと生きていてほしいという気持ちがあるのは、家族として自然なことです。
とはいえ、人の命は、それぞれの人のものであり、家族であっても、本人以外の思惑で、長くしたり短くしたりするものではないように思うのです。
そして一見、便利で豊かな社会に見えますが、残念ながらバランスのとれた『幸せ』な状況からは、遠いところにあるのではないでしょうか？
また、私たちは、目の前にあるものを手放すことが苦手です。
一度手に入れたものがなくなることに苦痛を感じます。
そして、便利であること、豊かであること、幸せであることに、常に貪欲です。
特に最近では、これらを楽に手軽に得たいという感覚が蔓延しているように思えてなりません、
本当の豊かさや、本当の幸せは、手軽に得られるものではなく、それなりの道を歩いた先に存在しているのではないでしょうか？
そして、何より大切なのは『バランス』なのです。
たった今、私は、心のバランスを失っているからこそ、見えるものがあります。
すごく苦しくて、悲しくて、やりきれない思いがあります。
こうした葛藤も、人間だけが感じる痛みだと思います。
心の『痛み』も、身体の『痛み』も、辛いものです。
できれば味わいたくはありませんが、味わった後にのみ、見えてくるもの、得られるものが間違いなくあるのです。
今感じている『痛み』さえもしっかりと受け止め、これから先の人生を豊かな幸せなものにしていきたいと改めて感じています。
詳しくは、ぜひ動画をご覧くださいませ。
○『時間の雫』ブログは、杉山明久実の本人のブログ。
『ヴィーの法則』の裏話や、ラジオでは語れないお話しを
更新しています。
○『あおいくまさんの金運の玉手箱』は、あおいくまさんこ
と、鈴木武さんの人生を素敵に生きるヒントを書いた作
品を、杉山明久実が解説しているコラボブログです。
→『時間の雫』のブログはこちら
→『あおいくまの金運の玉手箱』のブログはこちら
● 第二日曜日放送
● 第三日曜日放送
● 第四日曜日放送
● 不定期放送（基本毎月）
● 不定期放送
