● 2018年5月6日放送
3・11から7年。
離れた場所にいると、つい忘れがちになりますが、被災地にとっては、まだまだ復興途上です。
陸前高田でフリースクールを作る活動をなさっている、寝占さんの新しいチャレンジについてお話をうかがいました。
昨年、ご出演いただいた時にも話題に上りましたが、被災地域全体で震災の前と後とでは、不登校が5倍にも増えているのです。
この5倍という数字ですが、被災地ならではの原因があります。
震災直後から全国的に放送された被災地の映像。
多くの日本人が目にしたショッキングな映像でしたが、実際に散乱していたのは、画面に映っていた瓦礫だけでないのです。
直視することが困難なご遺体が、そこかしこにあったのです。
大人であっても、心の傷を負って立ち直れないケースがあるほどの惨劇。
同じ光景を、子どもたちも目にしているのです。
心が普通の状態ではいられない、日常生活が日常でなくなって、未来も描くことが困難な状態。
それが、あの時の現地の状態です。
しかし、その心の傷を抱えたまま苦しんでいる方は、今でも多いのです。
中には、ご家族が無くなってお子さん一人というケースも少なくはありません。
小学校一年で被災して7年経った今、本来なら中学校三年生。
この大事な子ども時代を丸ごと失ったお子さんもいるのです。
そこで、震災で不登校になってしまった子どもたちのためにフリースクール作ろうと、NPO法人、マザーリンク・ジャパンは立ち上がったものの、活動拠点の陸前高田には、フリースクールにするための建物が全くないのです。
震災時には、建物は流されたり、壊れたりと、壊滅的な被害がありました。
建物や施設は優先順位の高い順に建設されてきましたが、7年経った今でも、普通であればどこの土地にもある、『空きビル』がないのだそうです。
昨年は、クラウドファンディングによって集まった資金で、音楽室を建てることができました。
時間はかかりましたが、今年の2月に完成。
とはいえ、やはり本校舎がほしいのです。
できれば、本校舎は2階建てにし、2階部分に宿泊施設を作ることを計画しています。
なぜなら、岩手県にはフリースクールは、宮古市に一つしかなく、この宮古市と陸前高田の距離は、直線距離で約80km、車の移動で3時間かかるのです。
その間にある釜石、大津市、久慈、二戸、などでは通う場所が無くて困っているのですが、通うには時間がかかるのです。
ただでさえ 学校に通えない状態の子どもたちなので、週3日は宿泊し、心のケアを受けながら学習ができるようにしたいと、寝占さんは考えているのです。
「何もできてないけど想いはゼロじゃない。」
きっと何かはできるという想いで、遅ればせながらと立ち上がったのが2年前。
ところが、寝占さんが最近感じているのは、去年と今年の空気感の違い。
講演活動をなさっている中で、お客さまの反応が明らかに小さくなっていることに、驚きを隠せずにいらっしゃいます。
去年は、3ヶ月のクラウドファンディング期間の中間地点で目標額が集まりましたが、今年は、同じように動いているにも関わらず、お話をしていても反応が違うのです。
「7年経ってまだやってるの?」そんな心の声が聞こえてくる空気感とのこと。
子どもたちの3・11は終わっていないのです。
このことを、多くの方に知っていただきたいのです。
そして、今回の本校舎建設のための目標額は、3000万円。
まだまだ集まっていない状態で、残りあと1ヶ月です。
ご寄付に参加してくださる方、どうぞ子たちたちの未来のために力を貸してください。
● インターネットで寄付される場合
● お振込みの場合
振込先:みずほ銀行 北沢支店
口座番号:1290783
口座命:トクヒ)マザーリンクジャパン
お問い合わせ:090-336-3662
詳しくは動画にてご覧くださいませ。
● 活動内容が詳しく分かるページです。
こちらもぜひ、ご覧ください。