● 2017年7月23日放送
『終活』という言葉が巷に出てきて久しいですが、その中でも『遺産相続』に関しては、きちんと理解して準備されている方は、どのくらいいらっしゃるのでしょう?
司法書士の島田さんにお話をうかがいました。
島田さんは、司法書士法人オフィスワングループ代表をされており、まだまだ馴染みのない『財産管理』と相続のあり方として『家族信託』という制度について、本を出されました。
● 『家族信託の教科書―
あなたの想いを繋げる新しい財産管理』
司法書士の先生が書かれた『財産管理』の本、と聞くと、なんだか堅そうなイメージを持たれるかもしれません。
でも大丈夫。
島田さん自ら、「いかに噛み砕いてわかりやすく書くか」を工夫されただけあって、良い意味で敷居が低く、だけど必要な情報がたっぷり! かつコンパクトな一冊なのです。
そして、その『家族信託』とは?
まだまだ聞きなれない言葉かもしれません。
実はこの制度が、これからの日本では、間違いなく必要になってくること必至なのです。
高齢者の方の『財産管理』といえば、世間一般では『後見人制度』の認知度が高いのが現状。
こちらの制度では、「おじいちゃんがボケてしまった。財産を管理する人が必要だ。」というような場合に、裁判所に審判してもらって後見人を決定する方法です。
でも、そのおじい様の家を売りたい時など、裁判所の許可を得る必要があり、裁判所は、理由がないと売る許可を出してくれません。
思うように財産を動かすことが難しく、何かと面倒な手続きが必要な制度なのです。
では、一方の『家族信託』はどうでしょう?
こちらは、家族に無料で財産を預ける制度です。
裁判所は関与せずに、契約書を交わすだけなので、いろんな局面で小回りの利く制度と言えるでしょう。
ちなみに、日本で亡くなる方は、年間約130万人。
そして遺産が残されていた場合、金額によって遺族は相続税を支払います。
ところが2年前の、2015年の相続税の改正によって、相続税がかかる方が4パーセントから20パーセント(東京近郊の場合)に広がったそうです。
これまで、遺産相続とは無縁だった方も、対象者になっているかもしれません。
そして、80歳の方の5人に一人が認知症を患うと言われる日本では、将来、財産をどうするかは、早いうちからハッキリ決めておく必要があるのです。
そこで、任せるべき相手に財産を託す意志を、正式に認めてもらえる『家族信託』の制度は、活用しない手はありません。
「なるほど。でもまだうちの家族はみんな元気だし、そのうち考えておこう。」
という方も多いのですが、島田さん曰く『思い立ったが吉日』なのだそうです。
認知症が進んでしまった後では、契約書面にサインが出来なくなってしまい、そうなってからでは、『家族信託』の制度は使えなくなります。
実際に、チャンスを逃してしまわれたケースを島田さんは経験されているので、『思いたったら即行動』をオススメされています。
65歳を超えたら、『大人の終活』の一貫で、自分の棚卸を始めてみてはいかがでしょうか。
いろいろな身の回りをクリアに見る機会にもなるはずです。
島田さん率いるオフィスワングループは、この家族信託について、全国的にセミナーなども開催しています。
この機会にぜひ本を読み、セミナーで生の声を聞きながらこれからの生活を見つめてみませんか?
詳しくは、ぜひ動画をご覧くださいませ。
● 民事信託・家族信託を積極的に取り組む
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