● 2015年9月6日放送
『いのちの森づくり』ということで、知的障害をお持ちの方々とともに、苗木を育てるという活動をされています。
苗木の育て方?どのような森づくりなのか?お聞きしました。
8月8日に行われた、『ヴィーの法則』出版5周年記念イベントのメインゲストとして、お招きさせていただいた株式会社研進の出縄社長と、
イベントの席で公開収録させていただいたのが、今回の対談です。
株式会社研進は、そもそも、『社会福祉法人進和学園』と『本田技研工業』によって誕生した、自動車部品を作る会社です。
そして、ある意味生みの親でもある進和学園は、今も健在。
多くの活動をされています。
その中でも、特筆に値するのが、『いのちの森づくり』の活動です。
『森』を作る予定の土地で拾い集めたどんぐりを植えて、『ポット苗』という特別な方法で苗木を育て、植樹地に送るという活動です。
『どんぐりハウス』という大きなビニールハウスの中で、2年半~3年間近くの時間をかけて、樹高30cmほどの苗木が、
約8万本育てられています。
近隣の『どんぐりブラザーズ』の施設の苗木を合わせると、10万本にまでなってきたのです。
植林の神様とも言うべき横浜大学名誉教授、宮脇昭先生のご指導のもと、自然に近い形を守って『ポット苗』を作っているのですが、
この苗木を使って、正しく植林すると、100年以上かかる森づくりがわずか2~30年ほどで、出来上がります。
しかも、人の手を必要としない、本物の自然の森へと成長していきます。
今の日本は杉や檜が多く、不自然な状態になり、地盤が弱く災害に弱い人工的な森ばかりなのです。
宮脇先生が提唱し、進和学園の中で作られている苗木からできる森は、真逆です。
根が深く、秋から冬にはたくさんのどんぐりと葉を落とすので、土が柔らかく、多くの生き物を育てます。
同時に、この森は、ミネラル豊富な水を作り出すための入口でもあります。
東北の大震災の時も、宮脇先生がご指導された小さな森は、倒れるどころか、多くの自動車を受け止めました。
森という言葉が不似合いな、スーパーマーケットの駐車場脇のわずかなスペースに植えられた木々たちですが、
ここも植樹から何年も経っていません。
こうした命の連鎖のスタートラインが、『ポット苗』
この『どんぐりハウス』の担当になった、障害をお持ちの方は、とてもイキイキと楽しそうに作業をされるそうです。
命を育てるということ、土に触れるということは、人間にとって根源的な部分があるからかもしれません。
進和学園の敷地の中にも、この数年間で育った森があり、見事に茂っています。
普段、都会で暮らしていると見過ごしがちですが、多くのいのちに囲まれて生きていることや、そこに関わっていくことの大切さを
きちんと見直していかなくてはいけないことを、進和学園さんの活動に触れるたびに実感します。
詳しくは動画にてご覧くださいませ。
● 『いのちの森づくり』の活動以外にも、
有意義な活動に積極的に取り組んでいいます。